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在日30代のベトナム女性です。2006/4/4から日本語を勉強し始めました。2013/10/3に東京へ来ました。東京にあるベトナム料理の店や日本語の勉強などについて書こうと思っております。

『感想』村上春樹・走ることについて語るとき僕の語ること

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最近読んだ本の中で私が面白いと感じたのは、村上春樹が書いた「走ることについて語る時に僕の語ること」という本です。


タイトルの通り、村上春樹が趣味である「走ること」について語ったことが本になっています。
行った練習や出場した大会についての話を交えながら、なぜ彼が走るのかという理由や走ることについて彼自身が思ったことが書かれています。
村上春樹は走ることを通して肉体的にも精神的にも強くなり、小説家として抱える苦悩や孤独感を乗り越え、自分を磨いてきました。
その経験を活かして、村上春樹はこの本を書きました。

 


私は村上春樹が走ることを趣味にしていると知っていましたが、この本を読んで認識を改めました。彼はフルマラソンやトライアスロンのような、とても長い距離を走る人です。
しかしこの本で作者は「是非走ってほしい」と言わないようにしており、私も「走ろう」とは思いませんでした。
ただ村上春樹が「走ること」を通して、経験したことや考えていることを語っているだけです。
それなのに読んでいて楽しめるのが、この本の面白いところです。


この本が好きな理由は、次の4つです。
一つ目はこの本を通して「趣味として走る人」の考えることや思うこと、練習方法、大会の様子が分かるのが楽しいからです。
二つ目は村上春樹の日常生活について書かれており、それがエッセイとしても楽しめるからです。
三つ目は、村上春樹はマラソン大会に参加するために海外へ行くので、観光地や美しい景色ではなく、彼が大会中や練習中に見ている景色が楽しめるからです。
四つ目は村上春樹のワーク・ライフ・バランスを知ることで、どうすれば彼のような仕事と「走ること」を両立させるライフスタイルが実現できるか分かるためです。


#走ることについて語るとき僕の語ること
#村上春樹

 

走ることについて語るときに僕の語ること (文春文庫)

走ることについて語るときに僕の語ること (文春文庫)

  • 作者:村上 春樹
  • 発売日: 2010/06/10
  • メディア: ペーパーバック
 

 

 

村上春樹の世界 (講談社文芸文庫)

村上春樹の世界 (講談社文芸文庫)

  • 作者:加藤 典洋
  • 発売日: 2020/05/11
  • メディア: 文庫